2017年7月10日月曜日

ブラシレスモータ(brushless motor, BLDC)のベクトル制御について

日本語・英語共にまとまった情報がないので、RCラジコンやドローン、ジンバルなどで遊ぶ人が増えてほしいとお思いつつ備忘録として残しておきます。

ブラシレスモータって?
 ミニ四駆とかに使われてるDCモータは電源入れれば回ります。
中にブラシと呼ばれるものがあってそれで磁石のNS方向を自動で変えて回転します。
ブラシレスモータはそのブラシがないモータで、電源入れても回転しないし、線が±2極ではなく、UVW3線になっています。

ブラシレスモータのメリットは?
 ブラシがない事がメリット。このブラシがスイッチの切替するたびにバチバチ火花や逆起電力が発生してノイズがでまくります。そのブラシが内のでノイズは少なくなるのでDCのファンはすべてブラシレスが用いられているようです。

ブラシレスモータのデメリットは?
 電源入れただけじゃ回らないことでしょう。これが敷居を高くしてます。有識者しか回せない、1つ上のモータでしょうか。この辺りはステッピングモータも同じですが、ブラシレスモータの利用者が少ないせいかネット上に豊富な情報はなく断片的だったりします。

どうやって動かすの?
UVWと呼ばれる3線に3相交流を流します。
制御方式は、VVVF制御、ベクトル制御(センサあり、センサなし)の3種類くらいでしょうか。

VVVF制御
 スカラー制御と呼ばれていて、通常のACモータと同じで実際の回転を考慮せず3相交流の周波数を変えて3相交流を供給します。この時、電圧と周波数の比率が一定になるように回転させるのが特徴で、電車の発信音のように低音から高音に変化していく音が聞けます。
回転時にでる高音は、インバータ音。音量は電圧に比例します。
それともう1つ、モータの回転する低音です。モータの回転数=周波数となって出てきて、音量はメカや取り付け方で変わってくるようです。


ベクトル制御
 ブラシの役割と同じ事をエンコーダなどを使ってフィードバック制御でやろうというものです。ブラシの代わりとしてホールセンサを使ったり、エンコーダを使ったり、電流値で観測させる逆起電力を観測してりやり方は色々あります。

 ブラシモータと同じやり方で回すなら、矩形波駆動で十分と思われます。
PC用のDCファンはこのやり方だと思います。
(マブチモータにも言えるのですが、電気を流している状態でモータの回転が止まってるとコイルに大電力が流れて焼けて燃えたりするので注意です。)

 ブラシレスモータは3相交流なので、一般的には正弦波で電源を供給します。
ただ正弦波を供給するだけならスカラーであるVVVF制御になります。
ベクトル制御はエンコーダで現在位置を基準に正弦波を供給します。
ここで新たに進角という概念が出てきます。
 現在位置を基準ベクトル0度とした場合、
  進角が0度ならブレーキ
  進角が±90度なら回転 CW/CCW

となります。
この辺りでDQ変換、クラーク変換、パーク変換と呼ばれてる部分ですが、
平たく説明すればモータの現在位置を知ってから進角を足した3相交流を出力するというものです。
実際に実装する時は3相交流のテーブル作ってベクトルなんて計算せずにやってしまうのですが、原理原則は知って損はないと思います。

センサレス(逆起電力検知)は、ゼロクロス点といわれるちょうどサイン波でゼロになる位置で逆起電力が発生するという事実に基づいて実装されるのですが、
得られる角度はホールICと同じで分解能が低いです。


まとめると、

モータの回転位置を
 気にせず3相交流を流す=VVVF制御
 気にして3相交流を流す=ベクトル制御
  正確な位置が
   必要ならエンコーダ、
   不要ならホールIC、センサレス

という分類に分かれます。


今日はここまで。

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